市民塾通信『こちら市民塾』 №68 (12月9日)
人権週間によせて=「公害は人権侵害である」
1948年12月10日 国連で「世界人権宣言」が採択され、翌年日本ではこの日を含む前一週間を「人権週間」と制定し、全国各地で様々な行事が開催されます。四日市市の「人権フェスタ」の様子は先週お知らせしましたが、同市人権センター主催の「人権大学ステップアップ講座」が昨日(8日)ありました。今回は「四日市公害」が特別テーマとして取り上げられ市民塾メンバーが講師として招かれました。
塩浜小学校ー磯津海岸ー人権プラザ(昼食)ー公害犠牲者慰霊碑ー環マスクで下校の小学生境学習センターを一日がかりで回りました。おおむねリタイア組の受講生13名が冷たい風の中マイクロバスで回りました。市内に長く住んでいながら初めてやってきたという方が多くいい学習になったと好評でした。塩浜小学校には郷土資料室があり古い漁具・農具とともに四日市公害の写真などが展示されています。その中の一枚を紹介します。撮影者不詳ですが濃霧のような排煙の中をマスク姿の小学生が下校中です。磯津に慰霊碑に合掌帰るのでしょう。昭和30年代後半のことです。これこそまさに「人権侵害」子供たちの命が脅かされているのです。
また大谷墓地の「慰霊碑」は初めての方ばかりで、ここでも命の尊さを再認識いただけたようです。最後に学習センターに寄って「資料館」の重要性もお話ししました。人権週間も何年か過ぎややもすると形骸化してしまいますが、フィールドワークは生きた学習として意義深いものがあったと思います。
<報告>先の市議会決定を受け「公害資料館」について予算の執行が進みます。11月末に「(仮)公害に関する資料館展示基本設計・市立博物館常設展示リニューアル基本計画策定支援事業等業務委託」の業者が決定しました。今年度(来年3月末まで)の事業ですが、約2500万円で東京のT社に決定とのこと。いよいよ具体的に図面が描かれていくわけで、私たちもできる限り要望を出していきたいものです。
<なたね通信連続講座> 最終回は15日(土)ですが14日から22日(土)まで「ミニ資料館」を開設します(環境学習センター研修室)。合わせてご参加下い