四日市公害を広く見つめることとは
四日市市の「公害資料館」設置をめぐる議会は、とりあえず「博物館」併設に向けて一歩を踏み出したのですが、マスコミも市民もイマイチ反応が鈍いようです。ここにも「四日市らしさ」が感じられます。ということで今回は二つ話題を提供します。
〔その1〕 産廃処分場の現況 四日市市西部の小山町に造成中の産業廃棄物処分場の件は、このHPでも過去2回(2010年11月と今年1月)取り上げました。県環境保全事業団が産業廃棄物処分(埋め立て)のために、山あいの土地を整備しているのです。近くには民家や茶畑があって心配な要素は多いのですが、反対の声はどこからもなく着々と工事は進んでいます。とは言っても供用開始は今年4月だったのですから、ずいぶん遅れています。何しろ107万立方mという広大さ。そこに大量の産廃(半分以上は石原産業のアイアンクレイ)を棄てるのです。立派な進入道路も整備されて間もなく事業開始となるようです。海を汚し空を汚し今度は山を汚す、ということになりますか。
〔その2〕 環境学習センターは3年前から「四日市公害」を語り継ぐための「解説ボランティア」養成講座を開設しています。今回(10日)は塩浜小学校を借りての学習でした。展望室や鈴鹿川堤防でのフィールドワークや実習と、現地重視の実践的な講座でした。その時塩浜小学校の一室に設けられた「郷土資料室」が見えました。壁面には「四日市公害」コーナーが設けられ、写真と年表が掲示されていました。塩浜小学校の思いが伝わる一室でした。 〔その1〕〔その2〕いずれも四日市市です。これから出来ていく「公害資料館」に欠かすことの出来ない中身だと思います。
● 四日市環境学習センター主催『イタイイタイ病パネル展』 11月17日(土)~30日(金)会場は同センター 入場無料 (詳しくはHPで)
四日市公害資料をひもとく(番外編)
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- 投稿者: 伊藤三男