産業廃棄物処分場ますます拡大へ
四日市市西部の小山町には「産業廃棄物最終処分場」(三重県環境保全事業団管理)があります。そこに隣接して今あらたな処分場が建設されています。広大な山あいの谷を廃棄物で埋めてしまおうというわけです。現在の工事を2年ほどで終えて2012年度から供用開始。容積は107万立法㍍あり、そのうち石原産業から排出される汚泥が53万立方㍍を占めるということです。この汚泥は酸化チタン製造後に排出される「アイアンクレイ」で、「フェロシルト」と名を変え商品化して大問題になった代物です。放射性物質も含まれており「覆土するから大丈夫」として、各地で埋め立てられています。現存の処分場では毎日ダンプが運び込んでいますが、満杯近いための増設なのです。
この土地は早くから「市有地」になっており、建設工事受注を巡っては石原産業の子会社などが落札(48億1千万円)したとして問題になった経緯もあります。産廃に関する行政の内幕は怪しげな影がつきまとっています。
あたりには茶畑が多く民家も近くにあり心配な要素はいっぱいあるのですが、これらはあくまでも行政許認可の「合法的」な状況なのです。自然破壊はもちろんですが止めどもなく排出される産廃が、しかも放射性物質を含みながら捨てられていく現実が進行中です。けれども、こうした事実をすら知らない人々も多いのです。谷になっているので大通りからは見えませんが、絶えず「監視」をしていく必要があると思います。