磯津漁港に立ち寄ってみる(12/10)

2010_1210_01この日の朝は一番の冷え込みだったけれど、昼過ぎになって気温が上がり鈴鹿川河口へと回ってみた。すっきりと晴れ渡り堤防に立つと知多半島が近く、磯津の港からは漁船が元気よく走り出す。「漁があるんだな」と思って船着き場に降りると、数隻の漁船が泊まり近づいてみると何やら仕分け作業中。尋ねてみると「芝エビ」との答え。富田(第3コンビナート)の沖合、約20㍍の海底からの収穫。幅3㍍ほどの巨大ジョレンに網をつけ船の艫(とも)から引きずる「底引き漁」。貝殻やゴミも混じるがその中から「芝エビ」や「しゃこ」を選び出す夫婦連れの共同作業。

四日市の魚は評判が悪くて、と語り部の野田さんは残念がる。「磯津」はとびっきりの漁村なのに「公害のまち」などと名を馳せてしまったけれど、漁師たちはこの地を離れるわけにはいかない。それが「生業(なりわい)」なのだから。今日もカツオやマグロといった大きな漁ではないが、船を出す漁師にとってはかけがえのない「海の幸」。

「あねさん、魚は天のくれらすもんでござす。」(石牟礼道子『苦界浄土』という水俣漁民のことばが思い出され、海と人間の確かなつながりを実感することとなった。