{tab=9月22日(水)遺伝子組み換えセイヨウナタネ}
県内の国道23号線沿いに遺伝子組み換え(GM)のセイヨウナタネが自生している問題で、「遺伝子組み換え食品を考える会」(河田昌東代表)は、自生状況の実態調査を行うよう三重県に申し入れた。カナダなどから四日市港へ輸入されているGMナタネガ製油工場へ運ばれていく途中にこぼれ落ち、愛知県境から松阪市にかけて約40キロにわたって自生を確認されている。除草剤で雑草が枯れてもGMナタネは健在ともいわれ「野菜と交雑すれば風評被害も及ぼす」と実態調査の必要性を訴えた。対応した辰巳清和環境森林部長は「県としてもよく勉強し、情報収集に努めたい」とした。
{tab=9月23日(木)石原産業劇物漏れ}
午後11時ごろ、石原産業四日市工場の酸化チタン生産プラントで、生産に使う劇物のチタニル硫酸溶液約38立方メートルが漏れ、一部は海上へ流失した。PHは一時、2.3の高い酸性となったが、約90分後に排水基準内に戻った。同社広報部は「老朽劣化が想定以上に進んでいた可能性がある」と話している。
{tab=9月24日(金)統合予定?}
来春に塩浜小学校(一部は浜田小)へ統合予定の三浜小学校PTAの今村佳樹会長らが、市長らに統合時期の延期を陳情した。日置正人副教育長は「少人数の教育環境を解消したい。来年4月の統合は変わっていないが、子供のため話し合う機会は積極的に持ちたい」と語っていた。{/tabs}
{tab=9月29日(水)環境保全事業団の言い訳}
許可量を上回る産廃を最終処分場に埋めたとして、2008年に三重県から違反分撤去の指導を受けた三重県環境保全事業団が、2年半以上過ぎても撤去を進めていないことが分かったが、保全事業団の松林万行専務理事は「産廃ではない放射性物質をうちが勝手に掘り起こすわけにはいかない。国や県の指導に従って対応したい。」と言っている。(万行氏は、こないだまで県環境森林部長さん?だったはず)
これに対して、フェロシルト不法投棄を告発した「放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜」の兼松秀代代表は「このままにしておくのは、行政が認めるのと同じこと。きちっと撤去させるべきだ。」と指摘している。
{tab=10月1日(金)石原産業和解}
石原産業四日市工場が、産廃フェロシルト製造の際、隣の工場である日本アエロジルの廃液を受け入れていたが、フェロシルト不法投棄事件で石原産業は製造を取りやめると通告。アエロジルは一方的な解約は不当として津地裁四日市支部に起こした損害賠償訴訟で、石原側が1億5千万円(賠償請求額は約5億6400万円)で和解していたことが分かった。
{tab=10月6日(水)判決40周年までに}
四日市ぜんそくを学ぶ公害資料館について、田中俊行市長はこの日の定例記者会見で、「(2年後の)公害裁判の判決40周年までにどうにかしたい」と初めて期日を明言した。場所については、新総合計画の中で、「既存の公共施設を活用」とあり、市長は「現在ある市環境学習センターとは別に整備する」と言及。{/tabs}
{tab=10月6日(水)ばいじん濃度基準値超え}
三菱化学四日市事業所は、ボイラーから排出されたガスのばいじん濃度が、大機汚染防止法が定める基準値を一時超えたと発表した。
{tab=10月14日(木) 将来の四日市は?}
1期目の市議で作るグループが、渡辺明・三重大名誉教授の協力を得て、7月に、全市立小学校6年生と中学3年生の児童・生徒計5989人を対象で、うち5311人から寄せられた文章と絵による回答を、三重大の学生ら30人が分析、報告書を田中俊行市長に提出した。回答では「公害のないまち」を希望するのが目立ち、意見で多かったのは、
○空気をきれいにするために木を植えよう
○公害イメージをひっくり返すまち
などだった。渡辺教授は「コンビナートの役割を知らせる施設作りなど、子どもたちの心を癒す政策立案が必要」と提案。田中市長は「少しショックを受けた。(公害の悪いイメージが)まだまだ根強いので、今後の政策立案に反映していきたい」と述べた。(毎日新聞)
{tab=10月20日(水)環境市民大学よっかいち}
「NPO環境市民大学よっかいち」(代表・粟谷かよ子四日市大学教授)が、昨年10月から今年の3月にかけ6回開催した「四日市公害・環境市民学校2009」の「報告書」を発行した。A4判61頁と資料頁。{/tabs}
{tab=10月21日(木) 語り部活動}
津市立(旧一志)波瀬と大井小学校5年生が合同の公害学習で、塩浜小学校での学習(語り部・野田ほか2人)のあと、漁業組合を訪ね、組合長と漁師に磯津の漁などについての話を聞いた。港には、漁を終えたパッチ網船が帰ってきたところで、船上にわたり蟹が1匹いて子どもが「ほしい」と言ったらくれた。今年は、わたり蟹がたくさん獲れ、説明役の漁師も、この日の夜明けに蟹を40匹獲ってきたと言っていた。
※今年度も、小学校5年生の公害学習での四日市現地見学学習が9月から始まった。
5月、四日市市中部西小学校 9月、伊賀市立神部・依那古小学校
10月、松坂市立小野江小学校 員弁郡東員町城山小学校 伊賀市立府中小学校 伊賀市立丸柱小学校 津市立波瀬・大井小学校 伊賀市立途鞆田・川合・玉滝小学校 伊賀市立友生小学校
{tab=10月30日(土) 四日市市環境シンポジウム}
四日市市環境シンポジウムが、57の環境団体・企業などが参加して、四日市市文化会館で行われた。四日市再生「公害市民塾」も昨年に引き続き展示出展した。公害学習語り部や、かつての公害(ヘドロしゅんせつ、タンク火災、第3コンビナート埋め立てなど)記録写真と、DVD化した公害記録写真をパソコンで流すなどのことをした。出展中のコンビナート工場の社員が熱心に見入り、ヘドロしゅんせつと霞コンビナートに埋め立ての写真がほしいとのことで、後日送ることにした。シンポジウムでは、基調講演『自然体験による地域理解と地域活性化』東大院農学生命科学研究科助教授と「大切にしよう、命のつながり」を矢口芳枝四大環境教育研究会コーディネーターでディスカッションを行った。
{tab=11月7日(日) 記録人 澤井余志郎}
東海テレビ放送が、午後4時30分から1時間、ほぼ1年間かけて四日市公害の半世紀を取材、250時間ほどの撮影ビデオから、正味50分のドキュメンタリー番組「記録人 澤井余志郎」を放送した。撮影は塩屋久夫さん、ナレーションは宮本信子さんで、放送後、視聴者からの感想・意見に「大変良いドキュメント番組です。ぜひ再放送を望みます。また、DVDなど媒体の発売もご検討ください。」といったメールなど好意的な感想が寄せられていたようです。{/tabs}
{tab=11月10日(水) 小学校の統合延期}
四日市市立三浜小学校が、来年4月、塩浜と浜田小学校に統合する問題で、市教委は、「同小のPTAと意識が共有できていないことや、通学路の安全対策などの協議が進んでいないこと」などで、統合を延期することの方針を市議会教育民生常任委員会の協議会で説明した。
{tab=11月27日・28日(土・日) 三重県社会科教育研究会}
三重県社会科教育研究会の「第38回夏休みの児童・生徒社会科作品展」が、津市久居のポルタ久居(近鉄久居駅ビル3階)であった。応募作品835点から、特選17点、入選69点が選ばれ、計86点が展示されていた。
展示作品のうち、「四日市公害」の自由研究は、鈴鹿市立玉垣小学校6年生と、名張市立北中学校と三重大学教育学部附属中学校2年生2点で、四日市市立小中の児童・生徒の作品はゼロ、公害市民塾メンバーとしてはさびしい感想を漏らしていたが、扱われている資料・聞き取りは市民塾で(語り部、写真展などは四日市市環境学習センター)その点については自信を深めた。{/tabs}
{tab=10月~11月語り部学習}
今年も、小学校5年生の社会科公害学習で、市県内外の小中学校の児童生徒への語り部学習があった。県外からは今年も滋賀県草津市立老上(おいかみ)小学校4クラスがあり、伊賀市立小学校は少人数校が3校合同、貸し切りバスで、まず磯津の狭い砂浜で、水辺に接し、鈴鹿川対岸の第1コンビナートを見、塩浜小学校での学習をした。
四日市市立小学校の社会科教科書では、3学期に「四大公害」があつかわれていることから、1月~3月に学習されるようである。市長の「公害歴史学習」公約や市教委の取り組みもという好条件の中、教育現場の取り組みはどうなのか、これからが注目。
{tab=12月4日・5日三重県北勢人権フェスタ}
三重県北勢人権フェスタ2010が四日市市文化会館で開催され、四日市再生「公害市民塾」も出品参加。広い展示室には、主に北勢地方や市内の人権教育協議会からの出店(主に児童生徒の人権啓発ポスターや、各地区人権協の活動状況)が張り出され、「公害と人権」を掲げ市民塾出品の関係写真、(予想を上回るスペースで追加)、水俣病などの写真集や、HP “こちら市民塾”ファイルの展示、紙資料(来場者に無料配布)などをした。“人権・同和展”で“公害をどう受け止めてもらえるか”の危惧はなく、特に中高年の来場者が熱心に見入っていたし、案内語り部に話しかけてもいた。{/tabs}