四日市公害がひどいころの塩浜小学校では、どのような取り組みが行われていたのでしょうか。IMG 3029 「公害に負けない」体づくりのために、ありとあらゆる方策がとられたようです。現在では、考えられないような取り組みも行われており、それだけ子供の健康を守らなければならないという強い危機感を想起できます。
 「公害に負けない」体づくりは、子どもたちにとっては、とても大変なことでした。「これだけの取り組みをしていても、公害のほうが強い。」と作文に書いている子がいました。

 公害地の健康教育 1966.12
 1.公害の現状
  私たちの住んでいる四日市は、ここ数年の間に石油コンビナートの町として飛躍的な発展をした。
  この繁栄をもたらした落とし子が、いまや四日市を全国的に有名にした公害である。
  四日市の公害はどんなものか、ご存じない方が多いのではなかろうか。
  四日市の公害は、主として亜硫酸ガスによる人体への影響であるが、この他に頭が痛くなり、吐き気をもよおし、目から涙が出て止まらない、といった影響を与えるくさい臭気も多く、この臭気のひどいときは、いわゆる「黄色いマスク」をしても、教室内の空気清浄機をフル運転しても堪えられないので、郊外へ集団避難する、といった処置もとっている。しかし恐ろしいのは何といっても亜硫酸ガスである。
  これは、普通の状態(3ppm以下)では、においがしないので、平気で吸っているが、知らず知らずのうちに体をむしばんでいるのである。(大気汚染の状況 磯津地区のひどい時でも0.4ppm~0.6ppmなので、3ppmは殺人的な値となる)

 

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