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カテゴリ: こちら市民塾

市民塾通信『こちら市民塾』 №82 (7月10日)
7.28「四日市公害を忘れないために」市民の集い に向けて
水俣駅前の案内看板今回は午前中に貴重な地元テレビ局の映像を上映しますが、午後は遠く九州・水俣から吉永さんに来ていただいてお話をうかがいます。ここでは少し「水俣」についておさらいをしておきたいと思います。左の写真は駅前(と言ってもJR新幹線ではなく在来線(ー肥薩おれんじ鉄道ー)水俣駅です。ここから直線で100㍍ほど先に加害企業「チッソ」があります。駅前には看板が立ち関連施設が数多くあります。人口は約2万6千人。四日市に比べると十分の一以下ですし、工場の規模も遥かに小さい。水銀で汚染された水俣湾は全面埋め立てされ、つながる不知火海は紺青にして美しいものがあります。しかし、認定患者が約2000人ありながら(四日市のトータルとほぼ同じ)、4万人を超える被害者が認定を申請しても認可されないのままで放置されています。これは四日市と決定的に異なる現実です。
水俣病の歴史をたどりますと四日市よりは数十年も前から原因が起きていますが、実際に裁判が起こされたのは四日市とほぼ同時期になり「四大公害訴訟」と並び称せ歴史考証館のゼッケン展示られることになります。しかし、それらをめぐる「運動」を比較しますと質量共に大きな隔たりがあります。その違いをはっきりと教えてくれるのが相思社が運営する「水俣病歴史考証館」です。ここには実際に使用されたゼッケンや実験材料にされたネコ小屋など、具体的にわかるものが展示されています。もちろんそれだけでなく各種資料も保存され整理中です。吉永さんはその創立にも関わっており歴史と現在をつないだお話しをしていただけます。「公害資料館」は建物だけではありません。設立後の運営こそ大事です。ぜひ多くの皆さんのご参加をお願いします。

 7月28日(日) 9:30~16:00 四日市市立博物館