市民塾通信「こちら市民塾」№24(2/20)

三寒四温といったところでしょうか。梅の花も咲き始めて春の足音が聞こえてきそうです。
さて、市民塾が1月からはじめた「四日市公害勉強会」ですが2月のテーマは「海軍燃料廠をめぐって」となります。一般に四日市公害問題を考えるとき「戦後、燃料廠を民間に払い下げ」という時点からスタートしますが、実はそれ以前(戦前)の歴史に大きな関連のあることがわかります。1月では「四日市港の形成」を学びましたが、そこを拠点として埋立が進められいっそうの工業化に拍車がかけられます。そして軍事拠点としての燃料廠が建設されますが、その陰には意に反して立ち退きを余儀なくされた住民の苦難があります。さらに戦後を迎え払い下げを巡っては政界・財界の思惑が入り乱れてのコンビナート。まさに「公害の原点」を見る思いがします。今回の勉強会はこの歴史に焦点を当て考えていきたいと思います。

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こうした歴史を知るための資料(書籍)を紹介します。いずれも四日市市博物館制作で貴重な写真が多く収められています。一般の書店には置いてなく博物館の売店にありますがご希望の方はご連絡ください。なんとかします。
『近代四日市の幕開け(市制百周年記念)(500円)、『写された四日市』(400円)、『四日市空襲』(1000円)。また四日市市塩浜地区制作の『塩濱のあゆみ』シリーズ全5冊(各100円)は読み物としてもすぐれた民衆史となっています(地区市民センターにあります)。